家族を送り出すように「いってらっしゃい」 女性バス運転士が走る福井の道 運転士(路線バス) 熊木真澄さん
━ トラックからバスへ転職した理由は?
20代で大型トラック運転手として働いた後、結婚や出産、介護といったライフステージの変化で運転の仕事から離れ、接客業に従事していました。子育てと介護が落ち着いたころ、自分の父親の仕事でもあった路線バス運転士に挑戦することを決意しました。
トラックを降りてから25年以上期間が空いていましたが、「やらないで後悔するより、やって後悔したい」と思い、とくに不安はありませんでした。
物流を扱うトラックとは違い、路線バスにはお客様との温かい交流があり、地域に貢献できる実感が大きな励みになっています。人の命を預かる責任を感じながらも、やはり運転の仕事が自分に向いていると再確認しました。
━ 運転士として働く中で、印象に残った経験は?
乗務を始めて間もないころ、バス停で倒れているお客様を発見しました。
お客様は80代の男性で、「このバスに乗りたい」と病院行きを強く拒まれましたが、体調から緊急性が高いと判断し、救急車を呼ぶことにしました。ほかのお客様も、身元確認などを手伝ってくれて、協力してその場に対処しました。救急車を呼んでくれたのは高校生の男の子でしたね。
バスの運転の仕事以外でも、運転士は免許が商売道具ですから、「家に着くまでが仕事」だと考えて、常に安全への意識を高く持つようにしています。休みの日にしっかり身体を休めたり、リフレッシュしたりすることも仕事の一部だと思っています。









